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            マーレイコッド 釣行記  和歌山県  通称 トム
 
 
            
            32012年2月1日〜4日までの3泊4日のマーレイコッドフィッシングに行ってきました!
 
 
 私は現在24歳です。実は20代前半のうちに海外に行った見たいとの思いはあったのですが最初はオーストラリア
 に行き釣りをする予定ではありませんでした。3歳から父親の影響で釣りをしていて近くの野池でバスを釣るのが
 大好きな僕ですが、高校時代はバイクと音楽とに明け暮れ(暴走族じゃありませんが)、友人達とバンドを組んで
 いたので、アメリカへ音楽の旅に行くのが夢でした。ニューオリンズへ特に仲の良い友人と二人で一ヶ月間僕は
 ギター、友人はベースを片手にふらふらしようぜって。でもその友人が経済的な理由で行けなくなってしまい、それ
 ならば英語を教えて頂いている先生の実家、カナダでホームステイだと思い、頼んでみるも、泊めてあげる部屋が
 ないとの答え。この時点で出発予定の1ヶ月前。そろそろ飛行機の予約も取りたいし、場所も決めなきゃ…。正直な話、
 英語圏ならどこでもいいやっていうゆるい考え。どこに行きたい!、何をしたい!っていう目標もなく、とにかく英語を
 話したい、海外に出たいっていう考えだけでした。旅のプランは振り出しに戻りました。でも結果的にこれが良かった。
 じゃなきゃ僕はマーレイコッドという素晴らしいファイターに出会ってなかったのだから。
   
 
             初めましてマーレイコッド!…… の前に初めましてクロさん!
 
 とにかく急いで準備しなきゃ!の前にどこに行くんだオレ!? どうしよう…でもどうせ海外に行くなら寒いところより
 あったかいところがいいな…っで、英語圏で…あ、釣りしたいなー、治安は良いに越したことはないな…。んー…
 あたたかい、英語、治安よくて…釣り… オーストラリア!だな!うん。でもオーストラリアって何釣れるんだろ?…
 バラマンディー…サラトガ…マーレイコッド……ん?マーレイコッド???どんな魚?YouTubeで検索。おっ!すげー
 カッコイイ魚…ルアーへのアタックもスゲー豪快!!!こんな魚釣ってみてぇー!!!……。マーレイコッドを釣る
 きっかけがこれなんだから無計画にも程がある(笑)。
   
 
             
            
 オーストラリアの地理がほとんど何も分っていない僕は何を思ったのか飛行機のチケットを取ろうとチケットを先に
 手配。たぶん早くに手配した方が安いだろうって考えたんだろう。行き先も何故かゴールドコーストに決定。早速
 マーレイコッドを釣るツアーを探す。KIツアーっていいなぁ…depsの奥村さんをガイドした人がやっているんだー
 …うあーこの人にお世話になりたいなーと自分の中ではKIツアーに参加する気満々だったけどそしてKIツアー
 連絡を取りながら、判明したのはシドニー乗り継ぎまたはシドニーから出発!! 航空会社へ目的地の変更をお願い
 するも、変更可能のチケットじゃないのでできませんとの返事。そりゃそうだろうと自分にツッコミを入れ、どうした
 もんかと黒沢さんにメールしたところ初めはシドニーまで飛行機が無理なら長距離バスか何かで来て欲しい
 と言われたのですが、次のメールでなんとシドニーから、すごく遠いのにゴールドコーストに迎えに行ってくれると
 の返事!!(あとで聞くと東京から青森まで車で迎えに行くようなものだとか……)さらに言うと当日の飛行機の
 到着時間が40分遅れ、入国カードを書いていない僕は列の最後尾に回され予定の時刻より2時間以上も遅れたの
 に嫌な顔一つせずに待っていてくれた。『いったいこの人の懐の深さはどうなってんだ?』と思いました。はじめまして
 の挨拶よりごめんなさいの言葉の方が多かった気がします。クロさんは人が良すぎるくらいいい人。それにクロさん
 は釣りでも色々な所に行っているけど、釣り以外のツアーでもオーストラリア中にいっているので広い知識と経験が
 あってツアー中、オーストラリアの色々なお話を聞かせてもらいました。それから目的地までの合間に買出しや
 フィッシングライセンスの購入。景色の良い所でストップして休憩。オーストラリアの大自然にはじめて触れた瞬間。
 あったり前だけど全部が新鮮!!! オーストラリアの夏って場所にもよるみたいだけど、日本の夏みたいにジメッとせず、
 カラッと乾いていて気持ちいい♪。悪路を走って土ほこりがすごいところ以外は窓を開けてました。
 
 
 
             初めましてマーレイコッド!……
 
 そうこうしているうちに今回お世話になる牧場主のピーターさん宅に到着。荷物を置いて挨拶をし晩御飯までに
 時間があったので翌日釣りをする川で少しばかり陸ッパリ フィッシングへ。僕が朝、空港でもっと早く出てくれば
 もっと釣りをする時間があったのだけれど暗くなるまでの小一時間くらいの釣りとなった。状況はというとここ
 最近の異常気象で雨はあまり降らないオーストラリア内陸部にたくさんの雨が降り、一部の地域では洪水の被害が
 あったり、道路が寸断されていたり。その影響もあってか川はいつもより水かさが多く、濁りもあって決して良いとは
 言えない状況。まぁ試しにやってみようってことでキャスト開始。僕はエバーグリーンのノイジーダックス(改)。クロさん
 カップが付いたデカノイジーを投げる。ファーストバイトはクロさんのノイジー!ダッパ−ンと水面が炸裂!!! 残念ながら
 ノらなかったけど僕がはじめて見たマーレイコッドの派手なバイト!!! すげー…YouTubeで何度も見た光景が現実のもの
 となって今、目の前に広がったんだ…。うぉー感動!!! 僕も釣ってみたい!と思っていたら僕にもバイト!!! よそ見していた
 から水面炸裂は見れなかったけどマーレイコッドと一瞬つながったんだ…うぉー…!!! 感極まるってこういう感覚なのか?
 すごく嬉しかった!少し時間をおいてまたクロさんにバイト!! 今度はノった!! 初めて見たマーレイコッドは遠目でしかも
 自分が釣った魚じゃなかったけど、感激だったなー…。結局その日はクロさん3バイト、1フィシュ。僕が1バイト。明日から
 がすごく楽しみ♪
   
 
             
            〜 DAY2 〜 カヌー フィッシング
 
 この日は前日に竿を出した川へカヌーフィッシング。朝メシを終え、用意を済ませ、いざ出発!!川へ到着してみる
 と前日に比べてさらに水かさが増えている。そして濁りも…。クロさんいわく、「こんなの初めて」らしい。不安…
 よりも期待の方が大きい!!! はやくマーレイコッドに会いたい!! この日最初に投げたのは現地のルアーでその名も
 「デプスチャージ」っていう大きめのノイジー。実はお土産に和歌山の梅干(地元が和歌山なのでベタかなーと
 思いながら渡したらクロさんはとっても喜んでくれました。)を持っていってクロさんに渡したら、お返しにと頂いた
 のがこのルアー。このルアーが今回の旅のキーといっても過言でない程の大活躍で僕に人生初となるマーレイコッド
 に出遭わせてくれました。カパパパパパ…と気持ちのよい音がダパァン!と言う炸裂音にかわる!! あぁーノラない
 …からの二度喰い!! ノった!! すごい引き!! ワールドシャウラが弧を描く!!人生初めてのマーレイコッドは57cm!!
 すげーすげーの連呼!!写真とってクロさんと握手して感無量…すごいなーこれがマーレイコッド…楽しませて
 くれるなー!!!その後もデプスチャージを投げまくり!スピナーベイトやクランクでも釣れるみたいだけど、この
 「ダパァン!!」が病みつきになってずっとトップを投げてました。本数は午前に4本、午後に1本と少な目だけどこの日の
 ベストは午前の67cm。他の魚も良い型だったのでとても満足しました。
 
              
 
             DAY3 〜 ピンダリ湖 〜
 〜 DAY3 〜 ピンダリ湖 〜翌日も午前中はカヌーで川へ。でも前日より更に水かさ、濁り共に増し、状況は悪くなる一方。午前中は一匹
 のみ。うーんシブイ…。トップに出て楽しかったんだけど…もうちょっと数が欲しいところ。一旦戻ってランチの
 時に午前中の釣果をピ−ターさんに報告。クロさんがピーターさんとなにやら相談。するとピーターさん、湖に行
 こうって。ピーターさんのボートで案内してくれるって!!今回のツアーではダムに行く予定はなかったんだけど、
 あまりにも状況が悪いってことで連れて行ってくださることに!! うわぁーピーターさん感謝!!! 湖のマーレイコッド
 にも会える!! 楽しみすぎる。連れて行ってもらったのはピンダリ ダム っていう湖。 あの奥村さんが取材で
 この湖のバックウォーターから上流部を訪れている。ただ状況は今回とは全く違う…奥村さんが来たときは干
 ばつで、大小いくつかのプールになったところを探して打っていくスタイルだったのに対し、僕のときは100%
 の満水状態。物凄い時間と距離を歩いたらしいが僕はボートからキャスティング。ポイントが広すぎてどこに
 投げたらいいんだ?って不安になる。湖の釣りって苦手で、どうなるかと思ったその心配も2秒で消える。
 なんとピーターさん、このダムの建設に関わった方で、地形もバッチリ把握している!これ以上ない
 ガイドさんでした(笑)。現に一発目に入ったポイントで、2〜3投で釣れました(笑)。もっと難しい釣りを想像
 していたので拍子抜けするくらい。いい意味で裏切ってくれました。ルアーはスピナーベイト。トップで
 ダパァン!! も楽しいけどいつくるかわからないスピナーベイトやクランクベイトの釣りも面白い!!。アタリも
 強い!「グッ」とか「ゴン!!」じゃない、「ゴツン!」とか「ガシッ!」って感じで、個人的には川のマーレイコッド
 よりも引きが強いように思いました。その後もスピナーベイトが大活躍!!!ピンダリダムと相性がいいのか、その後も
 順調に釣れ続け、今回に至っては外道になるけどダムのバックウォーターではゴールデンパーチもGET!! ふぅーっ
 とジンジャービール(ジンジャーエールを濃くしたような炭酸飲料でアルコールは0%)片手に一息つくと、そこには
 オーストラリアの大自然が広がっていてなんとも贅沢な時間を過ごしました。切り立った巨大な垂直岩盤、山々の連
 なる木々の景色、夕日のコントラスト……。すごく気持ちよい時間でした。この日ピンダリでは66cmを筆頭に6本
 のコッドと1本のゴールデンパーチ(48cm)をゲット、大自然に感謝!!
   
 
               
              
            
            〜 DAY4 〜 the last day became my best day 〜 
            この日はピーターさんの牧場を流れる川の上流のピーターさんのお友達の牧場を流れる川へ。
 昨日午後ピンダリに行って状況は少しでも改善されているかと思って行ってみましたが。。。
 濁りも水かさもあまり変わらない様だったのですが、マーレイコッド達は元気に反応してくれました!!
 そして朝一に今回最大のマーレイコッドをお世話になりまくりのデプスチャージでGET!! 70cm!!!
 ものすごい炸裂音と共に水面を割ってくれました!これくらいのサイズになってくるとツッコミもハンパ
 じゃない!! 寄せてきてもまた潜る、潜る!! この魚がメーターオーバーになるってんだから考えただけでも
 ゾクゾクする。そして今回の旅で一番印象に残った魚は、なんと2mくらい先でヒット。クロさんが根掛かり
 回収中に僕がヒョイっと投げたスピナーベイトにまさかのヒット!近いといってもリスクは大きい。かけた瞬間
 もぐるもぐる!! 一瞬倒木にまかれたけど、なんとかひっぱり出して、その倒木の上に飛び乗ったりしながら
 (今思うとなんて危険なコトをしたんだろうと反省…)必死に絶えて、反対側にクロさんがカヌーを回して
 くれ、カヌーに飛び乗り沖に誘導して無事ランディング。サイズは68cmと自己ベストに一歩及ばなかった
 けど、一番思い出深く、達成感のあった魚でした。クロさんの絶妙なアシストがなかったら、その前に
 クロさんが木にルアーを引っ掛けてくれなかったら釣れてない魚でした。クロさんありがとう(笑)!
 20lbのライン使っててあんなにヒヤヒヤしたの、初めてです。。。昼過ぎまでに数本追加して、そのあと午後は
 沈黙…投げども投げども釣れずにそのまま stop fishing…この日は今回のベスト70cmの他は全てスピナー
 ベイトで4本の合計5本でした。今回のツアーの通算はマーレイコッド17本 、ゴールデンパーチ1本、予想以上の
 結果でした。手首は痛いし、日焼けでジリジリ熱かったけどなんとも快い疲れ。オーストラリアの大自然に心から
 感謝して釣り場を後にしました。
 
             
            
 この日はピーターさん家族とも最後の夜。この日の夜、夕食が終わって、この旅で一番よく話したと思います。
 僕のおぼつかない英語を必死に理解してくれようとしたりする姿勢がすごく嬉しい。分らない単語や文は
 クロさんに聞きながらの会話ではあったけど、伝わった時はホント楽しいし、嬉しい。この伝わった瞬間や
 伝える事の楽しさが、僕が英語を源点だなと改めて感じました。僕がギターをやってると言うと
 ピーターさんも自分のギターを持ち出してきて、お互いにギターで曲を披露したり
 セッションをしたり、充実した時間を過ごさせて頂きました。なんでもっと早くやんなかったのかー
 それが唯一悔やまれました。でもそうした楽しい時間が短ければ短いほど、深く思い出に残るし
 輝くのかなあと思いました。
   
             
            
 今回の旅は自分一人じゃどうしようもなかった。オーストラリアに行く前に出逢った人達、キッカケを
 くれた友人、背中を押してくれた親、不安を消してくれた仲間、お世話になったクロさん、ピーターさん
 一家…たくさんの出逢いがあったからここまでこれた。マーレイコッドと遭えたのも、そのマーレイコッドを
 育てた川があり、山があったから。その川や山を育てたオーストラリアという大きな自然があったから。
 たくさんの人、もの、命に支えられて僕はそこにいたんだ。感謝してもしきれない。それ自体が奇跡。
 ありがとうって言葉以上に感謝の想いが詰まった言葉があったら今すぐ使いたい。言いたい。
   
               
            オーストラリアにまた来たい。というか絶対来る。マーレイコッドともまた手合わせ願いたいけど
 クロさんともまた会いたいし、ピーターさんともまた会いたいと思う。
 次はいつになるか分らないけどまた来たときはぜひKIツアーで来ようと思います。
 次はちゃんとシドニーに降り立って(笑)。僕に関わってくれた全てにありがとう。
     
 
              
 
 
              
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